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ネパール国では都市人口の急激な増加により、カトマンズ盆地での人口増加の受止めが限界に達しつつあり、同盆地外で地域の経済的な中心となる都市を育成することが重要である。しかし、盆地外の都市では、上水道や排水・衛生処理施設、固形廃棄物管理などの都市インフラサービスの供給が立ち遅れている。都市人口の約半数はこれらのサービスを受けておらず、受けていたとしても当該サービスの質は低い。このような基礎的な都市インフラサービスの不足は、地域経済発展の妨げとなっている。これに対し、アジア開発銀行は健全な都市環境整備のための調査を実施した。調査では、都市の水衛生セクターにおける全体的な政策および組織制度の分析と共に、包括的なF/S調査実施の準備を行った。具体的には、ネパール国新興都市における上下水サービスに関する詳細なニーズを評価し、4つのサンプルプロジェクトを考案してその選定基準を設定した。また、都市における建設・開発事業に関わる機関に対し、資金、制度、技術の各面から支援を行うための都市開発基金に対する評価を実施した。さらに、インフラ開発の視点のみならず、衛生教育に関する検討も行った。