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フィリピンは、国際分業体制が進む昨今の世界経済において、グローバルサプライバリューチェーンに参画していくことが産業競争力強化のための課題であるとしている。同国は過去の政策において外国投資を地場産業に連関させる施策がとられてこなかったことや、財閥企業の投資が製造業以外に向かう傾向があったこと、中小企業の資金アクセスが制約されていること等から、他の先進ASEAN諸国と比較して、裾野産業が十分育っていないとされている。また、産業人材育成の観点からは、現地に進出している日系企業から職業訓練機関や高等教育機関等における教育の質を問題視する声も挙がっており、より産業界のニ-ズに応える職能や教育訓練の提供が必要とされている。

このような背景のもと、自動車産業(組立)及び、その裾野産業(電気電子産業との融合分野を含む) を対象に、外国企業との連携を通じた産業人材育成及びサプライバリューチェーン強化のための有効なモデルの構築とその普及のための提言・アクションプランの策定を通じて国際競争力の強化を図り、もって製造業主導の持続的な経済成長の実現に寄与することを目的として実施された。