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マイクロクレジットシステムを取り入れた雨水タンク事業準備調査(BOPビジネス連携促進)

上下水道・衛生都市開発・コミュニティ開発
東南アジア・南アジア
発注者名 国際協力機構
国・地域名 バングラデシュ
バングラデシュでは、2,000万人以上もの人々がWHOの飲用水質基準を上回るヒ素で汚染された地下水を飲んでいると推定され、地下水のヒ素汚染が深刻である。64県中59県に住む7,000万人が健康被害等のリスクにさらされているといわれている。また沿岸部では、エビの養殖や気候変動による海水面の上昇のために、水源となる地下水や池の塩水化が進行し、乾季はその塩害が深刻となっており、安全でおいしい飲み水へのニーズが強い。ヒ素汚染と塩害対策は、国連ミレニアム開発目標の一つである安全な水の確保の点からみても、バングラデシュ国の地域開発における喫緊の課題といえる。
 ヒ素や塩分は、膜の高度処理によって除去が可能だが、その設置及び管理に多大なコストがかかるうえに、電気の供給が不安定であることから、貧困層を多く抱える沿岸地域での適用は極めて困難である。これに対して雨水は、ヒ素や塩分を含まず、設備の設置及び管理が容易で、高度処理を必要としない。しかも電力は不要で、膜処理などと比べてはるかにローコストであることから、こうした課題の解決に極めて有効である。
 本調査は、地下水の深刻なヒ素汚染と塩害を抱えるバングラデシュ沿岸地域において雨水利用システムを貧困層から富裕層までを対象に普及させ、すべての人々に安全な水を持続可能な形で供給することを目的としている。