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フィリピン沿岸警備隊（PCG）は同国における海上保安を担当しており、特に捜索救助活動や沿岸パトロールに用いるための船舶の不足に直面している。これに対処すべく「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業」を実施、44メートル級多目的対応船（MRRV）10隻が建造され2019年12月に竣工した。続いて同プロジェクトのフェーズ2事業実施が要求され、94メートル級MRRV2隻が建造されることとなった。本事業は、このMRRV2隻の仕様に基づく建造および即時配備を確実なものとすることが目的である。コンサルティングサービスには、調達/入札支援、船舶の建造および納品管理、乗組員の訓練、船舶メンテナンス訓練が含まれる。

PADECOは調達/入札支援を担当し、仕様書作成支援、造船会社の評価、入札プロセスの管理、契約交渉サポートを実施した。また船舶設計レビュー、建造時の品質管理、契約仕様遵守の確保のための船舶建造納品管理に加え、報告書作成や最終支払い証明書発行等の管理業務支援も実施した。

国際協力機構（JICA）は本プロジェクト準備のため、2016年から2017年にかけて「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業（フェーズ2）に関する詳細設計調査」業務を委託し、船舶技術仕様のレビュー、船舶操縦訓練、事業実施スケジュール、および費用見積作成を行った。PADECOは本プロジェクトにおけるコンサルティングチームの一員として業務にあたった。